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2009.03.26

ホノカアボーイ

映画サービスデーの今日は「ホノカアボーイ」を観に恵比寿へ。

以下、感想。
もう公開が終わっているところも多いけれど、ネタバラシありなので、これから見る人はご注意。


いやぁー、思った以上によかった。

「ハワイで癒し」程度の気負いで行ったのだけれども、

はぁ、

とても満足な出来だった。

まず主演の岡田正将生がいイイ。
彼の出演作の中では一番好きかも。

この人は、写真より動いている姿が10倍絵になる正に映像向きの俳優だと思う。
ポスターやパンフの写真を見ても、カッコイイとも可愛いともまったく思わないのだが、映像でみると、可愛くカッコイイ。

映画では、半年後、一年後と間に空白を置いた期間を経ての場面展開があるのだが、その転換ごとの雰囲気の違いなどもお見事なでき。

特に、ラストの「一年後」の姿がよかった。
スーツを着ていることから、社会人となったことは見た目で判断がつくのだが、所作にも落ち着きや大人びた雰囲気が現れているのがイイ。


さらに、監督・脚本がCM畑の二人で、長編映画は多分これが初という、フレッシュコンビなのがイイ。撮影も若手の広告写真畑の人と思われるのだが、これもイイ。

制作に亀山千広に名を連ねているが、さすがという感じだ。

音楽がまたイイ。音楽にはまったく関心がない私だが、小泉今日子の歌うメインテーマ、倍賞千恵子の歌う「ハワイハワイときてみたけれど」がイイ。

ハワイの常夏感、極楽感、というよりも、寂れた田舎町特有のゆったりとした時間が流れるのんびり感が出ているのがイイ。

当然、倍賞千恵子の「ビーさん」もイイ。
レオにときめくビーさんがイイ。
 「息子が恋人」な母親が抱く擬似恋愛的な感情に近いのか?
 いやいややはり老いてもやっぱり乙女は乙女なのか?
 いやらしさの無いこの微妙さがイイ。
飼い猫同様に、猫のようなビーさんがイイ。
料理上手なビーさんがイイ。
マンゴーチャツネを使わずに、マンゴージャムと醤油でカレーの隠し味にするビーさんがイイ。

まぁ、この辺はもしかしたらある程度の年齢がいった女性層だけが持つ感想かもしれぬ。

ふくよかな体と共に役の幅を広げ、今回も、コミカルで決して”美女”ではない(でも若い頃は確実に美人な)、呑気な女主人の松坂慶子もイイ。

ハワイ娘そのものの、初々しい長谷川潤もイイ。
出会いのシーンである、海を臨む丘の上でのフラはそりゃもう美しかった。
レオとのあの年代そのものの、甘苦さただよう恋愛模様もイイ。


さらに。
観終わって大絶賛だったのは「コイチさん」。
どっからこんなに味のある老人役者引っ張ってきたー!と思ってエンドクレジットを観てたら、

こいし師匠~~~!!!!!!
(喜味こいし:いとしこいし な!)

このコイチさん。
まいった。

「年をとったからって、やっちゃいけないことなんか、ないんだぜ」

うーわー。
実はメインテーマの決め台詞だったのだと思い至ったのは、映画が終わってからだ。

この台詞が、ビーさんにも、そしてレオにも、もしかしたら映画館の存続にもかかっていたのかもしれない。

イイ役な上にイイ味。
エロじじぃなコイチさんはキュートで憎めなく、存在感抜群だ。

ロケーションでは。

ある意味”禁じ手”な、寂れた田舎のたった一つの娯楽場である古い古い、未だにフィルムを回す映画館と、初老の映写技師も当然イイ。

野生化したサトウキビ。
海を臨む丘。
月の虹。
青い海。
寂れた街並み。
当然イイ。


演出面では。

ありふれた日常の中に、事件があり、奇跡があり、不思議もあるという、ささやかな非日常性が溢れているところもイイ。
シーンとシーンの間や、登場人物のパーソナリティについて、あれこれと考えというか憶測や妄想を巡らす余地があるところもイイ。

 ビーさんはなぜビーさんなの?
  本名が蜂谷とか蜂須賀だからとか?
  飼い猫の名前がビーで通称になっちゃったとか?

 レオはなんでハワイ島にきたの?
 一年間はどうしたの?

 ビーさんはどうしちゃったの?
  目は白内障?
  目は見えるようになったの?奇跡起こった?
  どこ行っちゃったの?

結構そぎ落とされたプロットで、一切説明してないところも多いのだが、それがストレスにならない見事さ。

私の中での、イイ映画の基準としての外せないモノがまさにこれだ。
ここを抑えてあの演技、映像なら、絶賛してしかるべき。

不思議さや漠とした喪失感は、「月とキャベツ」に通じるものがあり、
死者との優しい邂逅は、「異人たちとの夏」に通じるものがある。
精霊のいる島、ハワイなら。と、なんの説明もなく極自然に違和感無く受け止められた。


さらに、いちいち小物類がイイ。
ビーさんのキッチンに時折見え隠れする、使い古したル・クルーゼの蓋や取っ手。
現役のホーロー鍋たちもかわいらしく。
なつかしのシロクマ君カキ氷機は、その昔実家にあったものとまったく同じ青色だ。

ペンキの剥げかけた窓辺にそよぐ色とりどりのカーテンや、きっとビーさんの手作りと思われるキルトなどのファブリック類もかわいらしく。
ツギやタッセルみたいな紐でパイピングした、ビーさんのリメイクしたデニムや、うるみママも絶賛制作のモチーフをつなぎ合わせたベストなどもかわいいことこの上ない。

深津絵里の「うざい女」の小ネタなども、エッセンスとして秀逸。

何より。
この映画、見る前も見ている最中も

ラストでまさか泣くとは思っていなかった。

まさにやられた。

「糸電話」っすか。

窓越しっすか。

ずっと昔に某所で「意外性が感動を生む」的な話があったけれど、本当にそうだなぁと久々に体感した。

以下、蛇足w

窓越しのドラマチック男女は、ついつい「夏至物語」を思い出しちゃったりなんかして。
もちろん、あのポラロイドカメラ(SX-70)を見せられちゃぁ、当然思い出しちゃうし。

まぁ、私のそれは習性上のお約束ってことでw


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