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2005.11.02

モーツァルト!中日劇場 10/29

さてさて、ようやく「モーツァルト!」名古屋・中日劇場遠征報告を書きまする。

2002年の日生劇場で初めて出会って、初見からその物語に一気にのめりこみ、あっきー版ライブCDを聴くこと数限りなく、2005年の東京・帝劇公演はもちろん、わざわざ名古屋まで行ってしまった程の、私にとっては「SHIROH」と並び立つほどの名舞台。

10月29日(土)のラインナップ

ヴォルフガング:マチネは井上芳雄、ソワレが中川晃教(名古屋千秋楽)
ナンネール(モーツァルトの姉):高橋由美子
コンスタンツェ(モーツァルトの妻):大塚ちひろ
フォン・ヴァルトシュテッテン男爵夫人:一路真輝
コロレド大司教:山口祐一郎
レオポルト(モーツァルトの父):市村正親
シカネーダー:吉野圭吾
セシリア・ウェーバー:阿知波悟美
アルコ伯爵:花王おさむ

★劇場のこと
05-10-29_15-36マチネは2階前目センターブロック、ソワレは1階最後列センターブロックでした。帝劇よりも小ぶりな箱で音響がいいというのは、既に遠征していたアリクイさんも言っていたことだけど、1階席の音は本当によかった。2階はなんだか音が跳ね返るようで、ちょっぴり耳に痛かったかな。
でも、ステージが近くてここであのミュージカルが観られるのかと思うと本当に贅沢という気がした。いい劇場や~。

2階から観る「モーツァルト!」もやっぱりよかった。段組セットの奥行きは、1階席とはまた違った印象を与えてくれた。一番うぉぉぉーーーと思ったのが、二幕の「モーツァルト!モーツァルト!」。最初アンサンブルキャストの皆様が歌い、次に後ろからプリンシパルの皆様が、ズイっと出てくるのだけど、その足の運びや表情が、鳥肌が立つほどかっこよかった。
壇上モブの時のシカネーダー・吉野さんのバレエな足は本当に素敵だよーん。


★感想
東京公演と同じキャストの皆様については、こっちとほぼ同じ感想なのですが、今回気がついたことといえば、「ヴォルフガング」のイントネーションが変わっていたこと。もしかしたら、東京でも変わっていたのかもしれないけど、印象に残ってないということはやっぱり名古屋で変えたのかなぁ。
初演の時は、「ヴォルフガング」と前方イントネーションで一まとまりの単語扱いだったのだけど、今回は「ヴォルフング」という感じで「ヴォルフ」と「ガング」の二つの単語、まさしく「狼の道」(By花の紅天狗「ヴォルフングとウス」)って感じに言っていました。

あ、あと、ピアノの音がなんか違和感ばりばりでした。響き方が違うというか。。。なんでだろうと帰ってきて、東京公演のパンフと比べてみたら、東京・Keyboardが名古屋ではSynthesizerになっていた。そういうこと?そういう違いだったのかなぁ。
 
 

★二人のヴォルフガングのこと
よっしー版
いやぁぁ、よっしーの成長には本当にびっくりした。初演の時には「演技のヴォルフガング」という評価を下していたのだけれど、歌は高温も低音もよく出るようになっていて、表現力が格段に上がっていた。演技の方も、男の色気みたいなものが出ていて、青年・ヴォルフガングの雰囲気がすごく出ていた。
よっしーのヴォルフガングは、”青年”だった。天才性はすべてアマデが引き受け、世間のしがらみの中であがく普通の青年。「少々エキセントリックだった」というモーツァルトとしてはちょっと違うのかもと思わないでもないが、ヴォルフガング、アマデという役の解釈としてはありだろうと思った。
よっしーヴォルフガングの場合、先にも書いたが男の色気が満載だったので、ちひろ・コンスタンツェとのラブシーンがエロくてよかった(笑) 上着を脱いでコンスタンツェとベッドに押し倒すシーンは本当にドキドキしたよ。

あっきー版
よっしーはルドルフ(エリザベート)もクリス(ミス・サイゴン)もできるけど、きっとあっきーはできない。でも、あっきーはヴォルフガングができる!というか、やっぱりヴォルフガングはあっきーの役だと思った(シロー「SHIROH」もだけど)。
あっきーがヴォルフガング。
演技なんだろうけど、演技を超えて、あっきーがやればそれがヴォルフガングなんだと思った。喜びも、悲しみも、苦しみも、叫びも、すべてがヴォルフガングだった。
一番強く思ったのが、二幕ラスト「モーツァルト!モーツァルト!」「モーツァルトの死」のあたり。レクイエムの作曲に懊悩するヴォルフガングのシーンだ。よっしーは、体全体、頭をかきむしり、体をゆすり、曲が書けない苦しみを表現していた。巧い演技だった。あっきーはひたすら譜面に向かい書き続ける。ひとしきり書いたところで、譜面をぐしゃっと握りつぶす。ただそれだけ。でも、それだけでヴォルフガングの書けない苦しみが、リアルに十二分に伝わってきた。
なぜなら、ヴォルフガング(あっきー)が苦しんでいるのだから。
という風に、舞台上にいるのはあっきー演じるヴォルフガングではなく、ヴォルフガングそのものという風に感じられたのだ。勿論、あっきーも演技しているのだけど、シンクロするってこういうことなんじゃないだろうかという感じだ。
うーん、ちょっと違うかもしれんが「ガラスの仮面」でいうと、よっしーが亜弓さん、あっきーが北島マヤだろうか(^^;;

思い出すのは、よっしーのヴォルフガングではなく、あっきーのヴォルフガング。もう一度、その人生を観たいと思うのは、あの奇跡の生を体感したいのは、あっきーのヴォルフガング。

実は、寝不足ダブルヘッダーの疲労のせいか、ソワレはふらふらになって観ていた。疲労困憊で感動センサーも鈍りがちで、劇中で落涙することはほとんどなかった。なんだけど、ラストの「影を逃れて」であっきーの叫びを聞いたとたん、それまでのヴォルフガングの生き様がフラッシュバックしてきて、だぁぁーーーっと落涙してしまった。なんつーの、本当に舞台上で生きていたんだなぁという感じだ。

二人のヴォrフガングについては、東京・帝劇公演のパンフレットの小池さんの言葉を引用させてもらおう。
『前回、高音を歌うことに精一杯、演ずることも精一杯、「自分と違う実在の天才」を演ずることに四苦八苦していた井上は、大人の喉となり、舞台空間を自分の呼吸で埋める術を得た。多分「ミス・サイゴン」での辛抱役が効いたのだと思う。対する中川は「自分と同じ天才的アーチスト」を天衣無縫に訳も無く演じていたのが、「演ずるとは自分と違う人格を構築すること」と悩み・苦しみながら役を搾り出すようになった。多分「SHIROH」で演技者たちに揉まれた結果だろうと思う。』


★ちひろ・コンスタンツェ
配役の時点で期待しており、先行遠征組の感想を聞いて期待がさらに高まっていた大塚ちひろのコンスタンツェ。
すごくよかった!
初演の松たか子以来3年、こういうコンスタンツェが観たかったのよ!という私の希望を100%かなえてくれたといってもいいだろう。
可愛くて
無垢で
気が強いけど、弱くて
ヴォルフガングの愛にすがるけれど、誇り高く

思い出してみると、どことなく気品ただよう松・コンスタンツェより、格段に少女で子供で普通で、でも無垢で無邪気で一生懸命で、なんか彼女も”コンスタンツェそのもの”という気がしてきた。
一幕「マトモな家庭」での「なんで?」の言い方で、まずはノックアウトされた。あぁ、そういえば今回は、あの初対面の時から二人は惹かれあっていたのねぇって感じがしたな。

どうも私は、ヴォルフガングといい、コンスタンツェといい、歌や演技の巧さよりも、その存在の確かさ、”そのもの”であるかということに惹きつけられているようだ。
ちひろ・コンスタンツェの「ダンスはやめられない」(最初の方のね)で、実は泣いた。荒々しくも切ないコンスタンツェの叫びが胸にせまった。絶賛の松・コンスタンツェでも泣かなかったのに。
「乾杯?それともキス?」なんてぇぇぇ、ヴォルフガングでなくともガバっと抱きしめたくなるような、いじらしさ、切なさ、可愛らしさだ。冷めかけた愛情再燃必死だ。

あぁぁぁ、なぜ帝劇でも大塚ちひろじゃなかったんだろう。再演の際には是非に!

でも、ちひろちゃんへの拍手が少なかったのが不満。なんでぇ?ダメかよ?高橋・ナンネールもそうだけど、やっぱり東宝ミュージカルファン的にはダメなのかなぁ。あんなに素敵なコンスタンツェだったのに~。


★一路・ヴァルトシュテッテン男爵夫人
キレイで華があり、舞台上にいれば目線が釘付けになる、さすがの舞台オーラ。歌も名曲「星から降る金」を技巧をつくしみごとに歌い上げるさすがの歌唱力。
でも、正直私は久世さん香寿さんの男爵夫人の方が好きだ。
きっと、これは好みの問題だと思うのだが、一路さんの男爵夫人は本当に柔らかく優しく歌う。男爵夫人は運命の女神的な存在だと思うのだが、一路さんの女神は優しく天使の羽でくるみこむようにヴォルフガングを誘う。久世さんや香寿さんの女神は、長く険しい一本道を指し示すことで、ヴォルフガングを誘う。指を水平に差し上げ「おいきなさい!」って感じだ。
例えて言うなら、アフロディーテとアテネのような差があるというか。

あぁ、他の二人より一路さんの男爵夫人は、より母色が強かったような気がする。でも結局母ではないわけで、そこまでヴォルフガングに対して責任持てない貴族の貴婦人であるわけで。チャンスは作ってあげるけど、それ以上にはヴォルフガングを慈しんでくれるわけではなくて。
なんというか、男爵夫人が示した成功への道。それを進むことによって持たされる家族の悲劇を考えると、優しい女神様が空恐ろしくなってしまったりする。

一路さんも久世さんも香寿さんも、それぞれに優しく、慈母のようであり、ヴォルフガングの成功を願い、後押しする存在であることには変わりはないのに、同じ歌を歌っているのに、こんなに印象が違うなんて。やっぱり舞台ってすげぇなぁ。


★パパとナンネール
デュエットすることの多いこの二人。東京公演でも思ったけど、すんごく良くなっていた。正直初演では、かなりキツイデュエットだった。二人とも上手いことは確かなのだが、おさまりが悪いというか。かぶせあって相殺してしまうようなデュエットだったのだが、今年はさすがに素晴らしかった!
パパはナンネールと歌う時には”家族愛”満載。そして二人とも、ヴォルフガングを愛する気持ち満載。哀しいねぇ。


★その他 ずーーと言いたかったこと
今回、マチネもソワレもね、アルコ伯爵はひどかったよ。いやぁぁぁ、これまで言わなかったけどね、花王おさむさん、、、歌が下手なのは、まぁ気にならないというか、キャラの演技でこれはありだなぁと思ったので、それはいいんだけど、それにしても声が出てなさすぎだったよ。疲れたか?博多では頑張れー!

「20世紀少年」を読んでいて「モーツァルト!」も観た方へ
トーアヴァルト(セシリアの後夫)ってさぁ、万丈目に似てねぇぇぇぇ??

山口・コロレド猊下
ぶっちゃけ、やりすぎだと思う。。。いくらなんでもやりすぎだと思う。。。
東京→名古屋であそこまで進化するということは、博多ではどうなってしまうと??本音を言えば、初演の後半くらいの猊下が一番好きだぞ、私は。
あ、でも、「神よ、何故許される」で軽く指揮する猊下が復活したのは嬉しかった。ってか私が観た東京でたまたま振ってなかっただけか?

西田・コンスタンツェ
帰りのTonkeyカーで2005年スタジオ収録CDを聞いたのだけど、今更ながら今年の西田・コンスタンツェを観なかったことを後悔している。初演と歌い方が違う~~。スタジオ収録だからかもしれんが、良くなっているぅ。


★あっきー名古屋千秋楽~♪
実はですね。私、その日があっきー楽だということを認識しておりませんでね。もしかしたらチケット取った時は「あっきーの後半」と思って取っていたので、意識していたかもしれんが、当日はとにかくすっかり忘れ果てておりやした。
で、前述のように、滂沱の涙を流して手が腫れるくらい拍手して、今日のカーテンコールではスタンディングオベーションしたいなぁとか、のん気に思っていたですよ。
ところが、カーテンコールが始まった途端に、周り中が立ち出した。
えっ、えぇぇぇぇ、もう??いや、確かにすごかったけんども。素晴らしかったけんども。一回目から??とまぁ、その期に及んでも気がついていなかったですよ。気がついたのは、2回目のカーテンコールで拍手を止めた市村さんのご挨拶

「今日は私の息子が千秋楽を迎えました」

で、あ!!!そっかーーー!あっきー楽だったんだ。と。
この日、千秋楽を迎えたのは、あっきーとアマデ役の川綱治加来くん。まずは、治加来くんのご挨拶。でもアマデは喋らない役なのでマイクがついておりません(笑)と市村さん説明。で、背伸びして市村さんに耳打ちする治加来くんというナイスショットを拝むことができました。かわいーーっ。「名古屋はどえりゃーうまいもんがあるでぇ」とかテキトーに市村さんが通訳して笑いを取っておりました。
次は、あっきーのご挨拶。でもなぁ、あっきーしゃべり下手なので(笑)。とつとつと挨拶をするあっきーは可愛かったよ。でも何喋ったか、ほとんど覚えてねぇ(^^;;
で、次に、パパ・市村さんのほっぺに治加来くんがキス。
続いて、あっきーもパパにキス

えーと正直に言います。これが、マチネ・ソワレ通して、一番のお宝ショットでした(笑)

最後に。
ほんとーにほんとーに、博多に行きたい。もう一度あっきーボルフガングが観たいぃぃぃ!

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Comments

名解説の感想お待ちしてましたよ。

どれもこれもうーんそうだよね~っとうなずき通しです。

2002年の初演初日から観てる私としても、凄く昇華したな~って思います。

コンスタンツェは、今は「大塚ちひろ」が一番だと思ってます。
男爵夫人は、歌の上手さでは、一路さん 導き役としては久世さんを合わせて欲しい所

猊下の笑い芸は、もういいよって感じですね。リピータにとっては(^^;

アルコ伯爵:私は、ウェーバ役の松澤重雄さんでいけるんちゃう?と思います。

そうだよ、名古屋で初めてあっきーが初日と楽を勤めたんだよ。

歌ってない時でも佇まいで演技が出来る様になったあっきーの
成長は見事でしたね。

博多座、観に行きたくなったよね~

>アリクイさん

そっか!アリクイさんは、初演初日行ったんだったわね~。でもって確か私が最初に観た回って、アリクイさんと一緒じゃなかったっけ?違ったかな?

>男爵夫人は、歌の上手さでは、一路さん 導き役としては久世さんを合わせて欲しい所
そのとーりですー。書き忘れたけど、男爵夫人の「星から降る金」で泣かなかったのは、今回が初めてだったりしますのよ。

猊下は...本当にもう打ち止めにして落ち着いて欲しいです。あんまりやりすぎると、ネタコーナーになって(今もなってるけど)しまう。あそこってば、猊下の独占欲とか醜いドロドロエゴを表現する大事なシーンだと思うのに。

ウェーバー役の松澤重雄さん。なるほど~。出番かぶってないしねぇ(^^;; あの方もアレだけでアンサンブルに行ってしまうのは勿体無いよねぇ。いけるいけるーー。衣装替えが大変か?

>そうだよ、名古屋で初めてあっきーが初日と楽を勤めたんだよ
あ、ちゃうねん。名古屋大楽は、よっしーやねん。30日の昼公演が千秋楽だったのねん。

>博多座、観に行きたくなったよね~
「そんなこと言わないで!」(Byナンネール)
いや、まぢに行きたくてしょうがないですよ。でも、これに行っちゃったら、タイ旅行計画が頓挫するですよ。でも行きたいのよーー!そんなアリクイさんにはこの名台詞を送りましょう~
「覚えてる?あんた、いつも言ってたじゃない。神様の次に大事なのは、高・橋・由・美・子だって」
(笑)意味不明~。言ってみたくなっただけ~。

Head right again, throughout the bridge towards the corn farm. The Sims 3 offers many upgrades making use of their Expansion packages, for example World Adventures, and big Stuff packages, including with Fast Lane, a few of these even include a new town. Bonnie who held seats simultaneously about the boards of both CNET and Warner Music for two years.

Now that's all fine and dandy whether or not this target cyber criminals, hackers, and true thieves. See Also: Sync Blackberry With Different Applications. However, the brand new measures won't terminate internet use after the 'three strike' deal other countries have.

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