« 何の足しにもならない「学問の秋スペシャル」 | Main | この夏うまかったもの »

2005.09.19

劇団☆新感線 「吉原御免状」 9/18

本日は待ちに待った劇団☆新感線「吉原御免状」を観に、青山劇場へ。

これまで「浪人街」「荒神~Arajin~」と、あまりいい印象がない劇場なんだが、そこはそれ新感線の新作&オールスターキャストってぇことで期待も膨らむもんだってもんだ。

本日、前から3列目のセンターブロックという、うっひゃぁ!な座席に恵まれ狂喜乱舞!相方を務めてくれたnojaoさん、ありがとう~!

キャストはこんなん。
松永誠一郎 : 堤真一
勝山太夫 : 松雪泰子

柳生義仙 : 古田新太

水野十郎左衛門 : 梶原善
高尾太夫 : 京野 ことみ

柳生宗冬 : 橋本じゅん
八百比丘尼 : 高田聖子
狭川新左衛門 : 粟根まこと

幻斎 : 藤村俊二

あぁ、長すぎて果てたので劇団のかた省略、、、すまん。

で、ネタばれ感想。例によって前情報を一切入れずに観に行ったらば、

ネタがほとんどない、真面目時代劇路線にまずびっくり。
粟根さんも右近さんもメタル君もきっぱり素顔を晒すメイクにびっくり。
じゅんさんコーナーがないじゅんさんにビックリ(笑)
新感線にしては、遊びがない美しい衣装にびっくり。
青山劇場の数少ない仕掛け、回り舞台を超効果的に使用した舞台転換の見事さにうっとり。

というところが良かったところ。なのか?(^^;;

特に、舞台転換の新感線技術の素晴らしさは、さすが!の一言につきる。吉原を闊歩する誠一郎や客・女郎達、見えてくる坂道、廓の格子、素晴らしい!
オープニングのタイトル。竿灯のような提灯で記した「吉原御免状」を観た時は、やはり鳥肌がった。素晴らしい!

うーんでも正直言うと、”初の原作付き”というところを差し引いても、初演舞台のぎこちなさを感じずにはいられなかったかなぁ。ぎこちないながらも新感線らしいイキオイを著しく感じ、その後私の観劇史上に残る作品となった「SHIROH」と比べると、どうしてもまだまだという感じがしてしまった。
決して面白くなかったわけではない。これが新感線でなかったら、きっと大満足の舞台だったと思う。でも、私にとっての新感線は、殺陣やらネタやら派手やかな表層の裏にある、登場人物達個々の細やかな魅力というのが大きな要素であるだけに、どうしてもそこに固執してしまうのである。

さすがの新感線舞台の完成度!ではあるのだが、それでも、ストーリー的な練り上げが不足していると感じてしまったこと。それに付随するけれど、登場人物のキャラ立ちも弱いように感じてしまったこと。そこから派生して、感情移入しそうになると、流れが分断されるような感じがしてキャラクターにのめりこめなかったこと。など、どうもイマイチだったようだ(^^;;

どこにフォーカスした舞台なのか?
ヒーロー、ヒロインの立ち位置は?

どうも漫然としていた。

私としては、意外にも京野ことみ演じる高尾太夫が、まったく期待していなかっただけに、かなりの高得点だったのだが、それも連続しつつも分断された構成の前に散漫になってしまった印象。
でも、京野ことみは本当に意外にもよかった。大奥で培ったか?な感じの太夫姿が美しかった。冒頭の花魁道中は正直松雪さんよりも目が行ってしまった。まぁ観ていた位置の関係もあるのだろうが。でも、あの足運びが美しかった。が、しかし役柄的には、「浪人街」の千鶴みたいな感じ?(^^;; いや、あそこまで毒にも薬にもならんわけではないが...。でもやっぱり舞台の上での線が細かったかなぁ。吉原花魁としての”意地と張り”というオーラという点ではやはり弱いのかも。健気な新造くらいだと、ぐぐぐぅっとはまりそうだとか思ったりして。「誠一郎様の夢に私はいない...」っつーのは中々に切なくてよかったやね。

松雪泰子演じる勝山太夫は、美しかったし、きりりとしていたし、色っぽかったし、悲壮だったし、なんだけれど、どうも誠一郎との情愛の部分がイマイチ。「阿修羅城の瞳」のあの二人の間に走ったような運命的な恋の臭いがしなかったのが、印象が薄い原因か?
でも大人な女、くのいちである女としての色っぽさは、これまでの新感線舞台にはなかったものだ。松雪・勝山の吉原花魁としての”意地と張り”を感じたね。正直、その部分をもっと見せて欲しかったとも思う。それによって、後半のくのいちとしての勝山の魅力が更にますような気がするから。とはいえ、舞台出演二作目とは思えない出来ばえなのは確か。

堤真一演じる松永誠一郎様は、二刀流が出た瞬間、鳥肌が立つくらいかっこよかった!さすがの殺陣のかっこよさだ。
でも誠一郎という人物が今日の時点ではどうも今ひとつ判らなかった。過去を背負ってなくて、でも知りえた過去の重みもあまり感じなくて。。。とはいえ、無骨な田舎剣士から、女を知り、過去を知り、己を知り、なすべきことを見出す課程でどんどん衣装がかっこよくなり、朴訥な青年から、色気漂う男に変わっていく様はさすがの一言につきる。あとは、私が理解するだけなんだろーなー。

おひょいさん演じる幻斎は、めっちゃはまってた。おひょいさんそのまんまだとも言うかもしれないが、それがエラくはまってた。時々台詞が怖かったり、手が震えていたり、ちょいとドキドキもんなところもあったけれど、台詞を間違って言い直ししたりたりもしたけれど、いい味出してた~。よし子さんに向かって「ドクダミ」と呼びかけるのは今回唯一の日替わりネタか?


というか、私自身もそうなんだと思うのだけれど、まだこの舞台が隆慶一郎という人の作品世界を消化するのに終始していたような気がしてしまった。
実際はどうなんだろう?原作ファンは原作どーりーと思うものなんだろうか?来週観るまでに原作本を読んで行きたいと思っているのだが、そしたらもう少し判るようになるのかな?
どうも私はスロースターターというか、役の解釈を理解するのが遅いきらいがあるので、やっぱ次回がんばろー。

コレまでの経験上、ぴんとこない舞台ってぇのは大抵、立て板に水式の説明台詞で状況を語られるものがキモになっている場合が多い。今回の舞台の場合は「秀忠の怨讐」のあたりかと思っている。舞台の世界を左右する重大事項を台詞のみで表現されるのが苦手みたいだ。
山桜の演出は、やはり「阿修羅城の瞳」や「髑髏城の七人 アカアオ」を思い出させるもので、新しさは感じないけれど、ぐぐっとくる演出である。やはり使い方が秀逸だ。

笑いがないとか、ストーリー的に伝記色が薄いとか、そういうことはあまり関係がなく、いやむしろその辺は、新しい新感線の取り組みとして非常に高く評価したいと思う。じゅんさんのマジ芝居もきっちり見ごたえがあったし、古田新太の極悪敵役もすっげぇ怖さでよかったし。あぁ古田新太のあの色気...今回の色気は毒満載。
でも今日のところは、明治座「燃えよ剣」や「浪人街」よりは素晴らしいという程度に収まった印象だ。

とまぁ、これが原作を一切読まずに、観た最初の感想だ。舞台の内容を知り、原作を読んだ後に観るこの舞台の感想がどのように変わるのかが自分でも楽しみだ。次は来週。今度は前から二列目のセンターブロック...首痛いんだよなぁ、その位置は...。もうちょっと引いてみたいのだけれど、それは千秋楽までのおあずけだ。


・おまけ
お笑いコーナーがほとんどなかったこの舞台。でも、今日のお楽しみはカーテンコールにあった!
村木仁さんによる「罰ゲーム」!!
アンコール4回目が終わったところで、突然ピーターパンの紛争をして飛び出し歌い踊る仁さん。「これーはー、皆様ご存知の罰ゲーム~ 私は、遅刻しましたー  申し訳ございませんでした!」と土下座(笑)。会場大爆笑~。
カーテンコール初め、梶原善さんがスタンディングオベーションを促していたのだけれど、正直今回は立たないわぁ~。と思っていた。のだけれど、この仁さんの罰ゲームで、会場総立ち(笑)

というわけで、青山劇場でのスタンド率は今もって100%達成中。

« 何の足しにもならない「学問の秋スペシャル」 | Main | この夏うまかったもの »

「演劇・舞台・観劇」カテゴリの記事

Comments

うるみさん、こんにちわー。

吉原見られたのですね。やっぱり原作未読の方にもわかるような脚本にするにはなかなか難しいってことでしょうか。私は既読派(..というか芝居の予習と読み始めたらきっちり隆ワールドにはまってしまいました..)なのであのリッチな原作をよくまとめたなとまず感心しました。ことみちゃんは私もなかなかよいと思いました。そっかー大奥にでてるのですね。納得納得。私も今週末また見に行くのでどんなふうにかわってるのか楽しみです~。

>nyaさん
うわー、コメントが遅れましたー!すみません。
書いた後に色んな方の感想を見てみたのですが、やっぱり読んで観た方の方が好印象なのかな?って印象を受けました。
本当は、今週は原作を読んでから行きたかったのですが、最寄の本屋で手に入らなくて、今Amazon中です。読んでから観るのは、千秋楽になりそうですわー。
でも、筋が入った状態で観る今週の吉原が今楽しみでなりません!

でも、ついつい「お江戸吉原ものしり帖」なんて本を買ってしまいました(笑)

All people deserve good life time and loans or just auto loan can make it much better. Because people's freedom relies on money state.

Hunting for trustful ASP Development centre? Visit SoftGroup "soft-group.com" and our qualified developers team help you to reach your objectives.

Post a comment

(Not displayed with comment.)

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15603/6009392

Listed below are links to weblogs that reference 劇団☆新感線 「吉原御免状」 9/18:

» 堤がおっぱいをもみしだく [ブログ小力]
京野ことみが濡れ場に挑戦。 いままでのイメージを一新。 ヌーブラみたいなものを着用はしているらしいが。 舞台の上でオッパイ、もみもみらしい。 堤真一がうらやましい。 しかし凄い。 これが女優というものなのか。 ショムニの時なんかは、パッとしない子だなぁと思ったが。 26歳。まだまだ発展途上か。 ... [Read More]

» ■劇団☆新感線 「吉原御免状」 [sin-news]
うるみ氏のすばらしくありがたいご案内で、なんと前から三番目のセンターブロックで堪... [Read More]

« 何の足しにもならない「学問の秋スペシャル」 | Main | この夏うまかったもの »