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2005.04.15

乱暴と待機

4/9 シアターモリエールで劇団 本谷有希子「乱暴と待機」を観た。
私にとっては、初小バコデビュー作品だ。

劇場であるシアターモリエールは新宿の大塚家具の近くにある小さな劇場だった。椅子も企業の大会議室にあるようなちょっといいパイプ椅子って感じ。私は5分ほど遅刻してしまったため、本来の席に座ることができず、入り口入ってすぐに丸椅子を設置して貰い観劇するというこれまた小バコっぽいシチュエーションだった。

さてさて「乱暴と待機」であるが、キャストはこんなん。

馬渕英里何
市川訓睦(拙者ムニエル)
多門 優(THE SHAMPOO HAT)
吉本菜穂子

初小バコなのに、昨年観た「真昼のビッチ」から馬渕英里何、吉本菜穂子と二人も知った役者が出ているという恵まれた(?)舞台だった。

で、感想であるが、うーんなかなか面白かった。暗いアングラ系のお芝居。
「真昼のビッチ」はいまいちつきぬけ感が足りず、それが観劇後のストレスになったのであるが、この舞台はすごくまっとうに暗く、腑に落ちる作りとなっていた。
本谷有希子氏。m-san情報によれば一部では”女・松尾スズキ”とも呼ばれ、それが批判の対象ともなっている方のようだ。そうか~私みたいに松尾スズキ芝居自体をまだきちんと観てない者からすれば、面白さを感じこそすれストレスにはならないけどなぁ。真似っぽくてイヤって人もいるんだろうなぁ。

「乱暴と待機」は、ありえないシチュエーションで、ありえない歪んだ愛情に支配される一組のカップルと、その二人を際立たせるようなスノッブなカップルが絡み合いカタルシスなのかどーかよくわからん結末に向かって疾走する話だった。
描かれている狂気の深さというか浅さというか、それが私の理解の範疇にぴったり収まって納得できるものになっていたなって感じ。

馬渕英里何がいい。「真昼のビッチ」の時にも、こういうのが合っているんじゃないか?と思ったもんだが、やはり屈折した一筋縄ではいかない役をやらせるとさすがの演技力を発揮してくれる。
ナナセという女が「私は面倒くさい女なんです」「うざくないですか」を連発する、本当にいらいらさせられる気持ちの悪い女なのだが、そこに可愛さを感じてしまうあたり、うーん、のせられているなぁ、私ってな感じだ。

観ている私としては、吉本菜穂子が演じる一番キレてそうに見えて一番モラリストな女が叫ぶ「こいつら、本当に気持ち悪いんだって!」に同調しながら観ていたような気がする。いや、ほんと気持ち悪いだろう。探りあい、薄皮一枚隔てたようなものすごく密接した距離に身をおきながら決して本音を語らない男女の関係というのは。
でもその”気持ち悪さ”というのが、なんというか理解の枠に収まっていた。これはいいのか悪いのかって感じだ。歪んだ男女の題材が「屋根裏の散歩者」に代表される江戸川乱歩色が強いような気もした。そう、その男女の関係性の描き方に新鮮味はないのだ。
とはいえ、”舞台”という総合芸術として考えると非常によくまとまった作品であると思う。

あぁ、そうだ。吉本菜穂子という女優さんはいいねぇ。独特の抑揚をつけた台詞回しがたまらない魅力である。「真昼のビッチ」で初めてしった女優さんだが、うん、ファンになったな確実に。

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